■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ MAGAZINE TAO(道) 準備号 VOL2     真に国家と国民を愛し 新しい人間観に基づく政治・経営の理念を探求し 人類の繁栄幸福と世界の平和に貢献しよう (松下政経塾 塾是)     ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ このメールマガジンは(財)松下政経塾22期生が発行しているプライベートメ ールマガジンです。文責は各自に帰しますので、執筆に対するご意見はご感想 は各自当てのメールアドレスへどうぞ。     ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ◇INDEX◇ 準備号第2号  2001年11月28日 …………………………………………………………………………………………… ◆「それは、あなたにつれなくされたくないから。」斎藤幸男 ◆「大地の恵み」白岩正三 ◆「一期一会」福原慎太郎 ◆「愛・誠・夢・道・心・鍛」松本大輔           ◆「古都の秋で思った事」吉田健一 ◆「脳死と臓器移植」前山恵士郎 ◆「ノーマライゼーション社会を実現したい!」海老名健太朗 ◆編集後記     …………………………………………………………………………………………… ◆「それは、あなたにつれなくされたくないから。」     斉藤幸男  …………………………………………………………………………………………… とても好きになった女の子がいた。好きという言葉が正しかったかどうかも分 からないくらい、昔の話だ。こういうことは誰にでもある。僕は何とかその女 の子に気に入ってもらいたかったけれど、何をすることもできず、毎晩その子 が写った写真ばかり見つめていた。いったい自分には確たるものが何もないの に、僕は誰かに何を伝えられるというのだろうか。 答えも見つからないまま、ため息をつきながら近所の古本屋さんで見つけた本 が「英語名句事典」という分厚い事典だった。その事典の中にこんなくだりが あった。 'Tis better to have loved and lost,than never to have lost at all. (全く失恋の経験がないよりは、恋をして失恋した方がましである) うーん、何処かで同じような意味の言葉を見たことがあるぞ?どこだっけな? そうだ、『贈る言葉』の中だ。 「信じられぬと嘆くよりも、人を信じて傷つく方がいい。」 なんだか救われた気持ちになり、当時の僕にとってはかなり高価なその事典を 買った。そして、恐らくそのころを境に、僕は結論を言わないための婉曲的な 恋愛感情の表現方法を技術的に増やしていったんだと思う。そして、友だちの 少なかった僕は、恋愛に限らず、いろいろな悩みの答えを、その事典に求める ようになっていった。 「なぜ君は、僕につれなくするの。」僕が初めて、その好きな女の子に言った 婉曲的な恋愛表現は、そうして僕の口から機械的に飛び出した。しばらく間を おいて女の子がごく自然にこう言った。「それは、あなたにつれなくされたく ないから。」結局その恋はそこで終わった。僕が女の子の言った言葉の意味を 何となく理解できるようになったのは、それから大分長い時間が経ってからだ った。 ------------------------------------------------- 【原点】それは、最も清らかな志の発祥地。 斎藤幸男 http://www2.to/zeroyendash/ 財団法人松下政経塾 http://www.mskj.or.jp/ ------------------------------------------------- saito@mskj.or.jp http://www.mskj.or.jp/profile/saitoy.html …………………………………………………………………………………………… ◆「大地の恵み」     白岩正三 …………………………………………………………………………………………… 久々に大阪の実家に帰りました。我が街には「男のグルメ」というサークルが あります。このサークルはおじさん達を中心とした男の料理教室なのですが、 このサークルで農園を借りて農作物の栽培をしています。私が訪ねた時も白菜、 大根、ネギなどの野菜が立派に育っていました。 久々に帰ったので、実家で鍋でもしようとこの無農薬の野菜を少しいただき、 おいしい鍋の食材にしました。できた野菜を引っこ抜くという、「一番おいし い」ところしか経験せず、こんなことを述べるのはおこがましいにもほどがあ りますが、感じたことを述べておきます。 最近子供達もどろんこ遊びなどをしなくなりましたが、やっぱり自然と親しむ って大事ですよね。特に食物栽培は自然について学ぶと同時に、自然の恵みの ありがたみをも理解させてくれます。自ら栽培したものを食することができれ ば、なおさらいいですよね。食物を通じて、大自然、健康、そして家族いろん な人やものへの感謝の気持ちがわいてきました。 ↓研究内容に関してはこちらをご覧ください。 http://www.ne.jp/asahi/eap/gateway/ shiraiwa@mskj.or.jp http://www.mskj.or.jp/profile/shiraiwa.html …………………………………………………………………………………………… ◆「一期一会」     福原慎太郎 …………………………………………………………………………………………… 先週、私たち22期生は京都に茶道の宗家研修に行ってきた。その研修を通して、 私は「一期一会」の新しい意味を知った。多くの人に知られているこの言葉の 意味を、私はそれまで人に対してのことだと捉えていた。しかし、それは人だ けでなくすべてのものに対してのものであること教えられた。すべての条件が 仮に同じであっても全く同じ状況になることは二度とないからである。お客様、 茶道具、場所、すべてに対しての一期一会の気持ちを一杯のおいしいお茶をた てることに託すことが大切ということである。   私たち人間の命もはかない。一日一日、一瞬一瞬を大事に、「一期一会」の精 神を常に心にもって、今を一所懸命に生きていきたい。 shintaro@mskj.or.jp http://www.mskj.or.jp/profile/fukuhara.html ……………………………………………………………………………………………     ◆「愛・誠・夢・道・心・鍛」     松本大輔 …………………………………………………………………………………………… 塾内探訪シリーズ第2回。今回は塾内の寮に寝起きする我々が、日頃お世話に なる機会の多い洗濯機のお話です。洗濯機は計6台。向かって左から愛、誠、 夢、道、心、鍛といった具合に名前が付いています。鍛以外の5台には相方の 乾燥機が付いていますが、新入りの鍛にだけはまだ相方が居ません。鍛は引越 を控えられた塾の職員の方のご好意により、最近になって寮にやってきた新入 りなのです。ちなみに志くん(ちゃん)という名前も用意されているのですが、 現在残念ながら欠員となっています。隣接のホワイトボードに使用中の塾生が 名前を記せるように、との配慮から洗濯機の識別を行っているわけですが、味 気ない数字にしなかった点、存在しない志が欠員として書かれている点にこそ、 政経塾の塾たる所以を垣間見ることができます。宮本武蔵によれば千日の稽古 を鍛と言うそうです。鍛錬はつらく厳しく孤独であり、志はそう簡単には形に ならないものなのかもしれません。 daisuke@mskj.or.jp http://www.mskj.or.jp/profile/matsumoto.html ……………………………………………………………………………………………     ◆「古都の秋で思った事」     吉田健一 ……………………………………………………………………………………………  今回、茶道研修で久しぶりに京都に帰った。9月に一時的に帰ったがその時以 来だった。9月の時は秋とはいえまだ暑かったが、今回は紅葉の大変美しい季節 になっていた。三日間の茶道宗家研修の終わった後、2日ほど京都に居り少し紅 葉を見ることも出来た。  昨日は二之湯氏と共に海老名氏に少し京都案内をした。八坂神社から円山公 園を通り、ねねの道という観光用の道を歩き、東山霊山(りょうせん)にある、 護国神社の坂本龍馬、中岡慎太郎の墓に参拝して来た。ここには、坂本龍馬、 中岡慎太郎の墓以外にも志半ばで倒れた有名無名の数々の志士の墓もある。実 は目立たないが高杉晋作の墓もある。以前から龍馬ファンで霊山に行きたいと 言っていた海老名氏を案内する事が出来てうれしかった。  今回、久しぶりに秋の京都をまわって実感したのは「それにしても京都は美 しい街だ」という事だ。この街のもつ特別な美しさを改めて感じた。今、私は それぞれの地域の歴史・文化・風土・伝統を生かした地域経営をいうものに関 心を持ち始めている。これからは、今まで、普通に住んでいた時にもっていた 目とは違った目で改めて京都について見ていきたいと深く思った。  帰りに寄った本屋で五木寛之氏の『日本人のこころ』1.2(講談社)という本 を見つけた。ちょうど私が今考えている事のヒントになるような事が書かれて いたので買った。この日本の街はどこもかしこも画一化されてしまって、のっ ぺりした国になっているようだが実はまだまだ、地域独自のものは残っている。 奥深い部分にはいろいろなものが残っているのだ。今後は、そういうものを全 国各地で復興して行かなくてならないと思った。地方分権というと短に中央省 庁の事務権限が自治体に降りてくるだけのイメージがある。それを更に越えて、 「地域」が本当に主体となって文化・歴史を生かした経営をして行かなくては ならない。 ken@mskj.or.jp http://www.mskj.or.jp/profile/yoshidake.html ……………………………………………………………………………………………     ◆「脳死と臓器移植」     前山恵士郎 …………………………………………………………………………………………… 1年ほど前、あるレポートを作成するために、「脳死と臓器移植」についてネ ット上でちょっとだけ調べたことがありました。そのときにいろいろと考えた ことがあったので、今回はこれを述べることにします。 平成9年に成立した現行の臓器移植法では、脳死状態となった患者がドナーカ ードを保有していたときにはじめて、「脳死」として臓器を摘出できようにな っています。これに対し、「脳死」を一律に人の死とする、臓器提供について 本人の意思表示なしでも家族の承諾があれば摘出できるようにすることが改正 案として検討されているようです。ネット上ではこれについての賛成、反対さ まざまな意見が表明してありました。 私はここで、そのどちらかの意見の支持表明をするつもりはありません。ただ、 疑問に思うのは、「脳死」は人の死であるか否か、本人の意思表示なしで臓器 摘出しうるか否かという点について、果たして国民的な議論がなされているの だろうかということです。残念なことに、このような議論が国民の間で活発に 行われている場面は、ネット上を除いては、ほとんどないように思います。 確かに間接民主制をとる以上、すべての政策決定過程に国民が参加する必要は なく、またそれは不可能なことです。しかし、国民の価値判断を要する事項、 国民の重大な利害に関わる事項については、国民ひとりひとりが議論に参加し、 国民意思が適確に政策決定過程に活かされるシステムづくりが欠かせないと思 います。 maeyama@mskj.or.jp http://www.mskj.or.jp/profile/maeyama.html ……………………………………………………………………………………………     ◆「ノーマライゼーション社会を実現したい」  〜隣の家は...〜     海老名健太朗 ……………………………………………………………………………………………  本日は、神戸から寄稿します。  実家に戻って初めて知ったのですが、隣の家が、障害者の作業所になってい ました。その作業所は「マブイ六甲」といいます。作業所の前は、クリーニン グ屋で、その前はうどん屋さんの調理場でした。建物自体は前のクリーニング 屋の状態で、その看板が掲げられたままでした。   今は、障害者の作業所としてパンを作ったりしているそうです。ちょっと見 てみようと行ってきたのですが、3連休で休みでした。残念...   日本財団から寄付された車椅子用の自動車が止まっていました。  障害者・高齢者福祉問題を取り組もうと決めた矢先に、自分の実家のすぐ横 に現場がある。何も知らない私にとって、すぐそこに生きた知識を与えてくれ る現場がある。これはまさに自分がこの問題に取り組む運命にあるんだろうと、 さらに意を強くしました。      ebiebi@mskj.or.jp http://www.mskj.or.jp/profile/ebina.html ……………………………………………………………………………………………     ◆編集後記     白岩正三 …………………………………………………………………………………………… ◇準備号は毎週出す予定ですが、さすがに編集も大変です。忙しい共同研究の 合間を縫ってどうにか仕上げました。引き続きみなさんからの貴重なフィード バックお待ちしております。是非ともご協力ください。     -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-* 発行日  :2001年11月28日 準備号第2号 2001年12月12日創刊 発行   :毎月第2・第4水曜日発行 購読無料 発行者  :「道」編集委員会 編集責任者:白岩正三 shiraiwa@mskj.or.jp http://www.ne.jp/asahi/eap/gateway/tao/index.htm     素直な心で衆知を集め 自修自得で事の本質を究め 日に新たな生成発展の道を求めよう (松下政経塾 塾訓) -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*